新作のアイテムが出来るまで
さて、福岡アーツアンドクラフツ2025から間もなく1ヵ月。出店準備で、止まっていた新作アイテムの製作をすすめなければなりません。
12月も中旬ですから、おそらく年内最後のアイテムとなります。
本来はショップバッグの製作をすすめる予定でしたが、今回の出店で「ワイヤーステッチ」の施されたアイテムが意外にも人気だった為、この収穫をモノにすべく、同じラインナップで類似アイテムを考えてみることにしました。
予定していた流れと違う方向に舵をきったり、やりたいことに直ぐに着手できるのは、個人で運営しているブランドだからできることでしょうか。
次のアイテムの素材は?
今回出店してことにより、アーツアンドクラフツから再度ウイリアル・モリスのテキスタイルの魅力に惹かれた私たちは、裏地にモリスのデザインした生地を使用することに。
優しい雰囲気の配色が多いモリスのテキスタイルですが、A`kenoらしさを考えるなら、少しパキっとした色合いのものがいい。
生地屋を探し回って、今回使用したい裏地が無事に見つかりました。
試作①

シュリンク革とウイリアル・モリスでデザインの裏地。そしてワイヤーステッチを取り入れることが決まり、いざ第一段の試作品製作へ。
袋縫いの小物を作ったことがなかったのですが、今回裏地の使用を採用したことでチャレンジしてみることにしました。
ですが、思った以上にフォルムが丸くなってしまいました。
A`kenoらしさは模索中ではありますが、やはりすっきり、きっちりとした形がしっくりきます。※私たち夫婦が好きな形がそんな形なんでしょうか。
試作➁

キレイに整ったデザインを求めて、革の厚みを変えて再度袋縫いに挑戦。※商品に出来ない端材を使用しています。
ですが、やはり想像している形には仕上がらず・・・。
(革小物は、革の厚さと硬さが違うだけで、一発で想像している仕上がりにならないので、この作っては手直しをする作業がとにかく多いです。)
回数を重ねるごとに、完成までの試作品数は減ってきてはいるものの、まだまだ鍛錬が必要なのだな。と思いしらされますね。
試作③

袋縫いを諦めました。
今回は掌サイズのアイテムを製作しようと思っているので、袋縫いをすると革の厚みと裏地に貼り付けた芯地の影響で、どうしても丸いフォルムになってしまうのを回避できませんでした。
袋縫いアイテムはまた次回に持ち越して、今回はいつものA`kenoらしく、かっちりとしたデザインに変更することにします。
試作④

大まかな形が出来上がったところで、マチ部分をモリス柄で強調させて裏地を見せるデザインは素敵なのでは?との夫の提案があり、再度その方向でパターンを修正していきます。
この段階までは最後のファスナーの取付けや、シルエットに影響の出ることがない、ワイヤーステッチは施さず、とにかくフォルムを確認しながら、パターンの微調整を行っていきます。
試作⑤
5回目の試作品製作で、ファスナーと、刻印と、ワイヤーステッチまで施し最終的な修正がないか確認していきます。
この時ファスナーのムシを2目外してサイズを調整してみましたが、少し出し入れする際に間口が狭く、取り出しにくいかな。ということで、再度ファスナーのサイズを調節することに。
そして完成

6回目にして完成品ができあがりました。
思っていた通りのA`kenoらしさを残しつつ、新しくウイリアル・モリスのテキスタイルを加えたアイテムが出来上がりました。
ワイヤーステッチのアイテムのシリーズも追加されて素敵に仕上がったのではないでしょうか。
この段階で製作時間を計り、販売金額の算出にはいります。
まとめ
今回は少し大きめのコインケースの様なサイズのファスナー付小物の完成です。
お札も折り曲げれば入りますし、少し出し入れはしづらいですが、カードも数枚収納できます。
私は、結婚式などとにかく少しの現金で過ごす日や、鞄の中身を嵩張らせたくない日に使用するのかな。でも、こういう日っておしゃれしたいから、ちょっとした財布でも見た目を気にしてあげたい。そんな日に持ち歩きたいアイテムかと思います。
あとはアクセサリーケースとしても使いやすいのかな。カードも入るのでパスケースとして使うのもありかもしれません。出来上がったアイテムで一番使いたいのは、私たち自身なのかもしれまんね。
年内最後のアイテムは図らずも、今年の一年間を集約したような商品が完成しました。
A`kenoらしさもあって、損ないたくない「素敵」もある。
来年もそんなアイテムをもっと作っていけますように。
※販売開始のお知らせは再度Instagramにて行います。お待ちくださいませ。
