ユニセックスなデザイン
自社ブランドをプロダクトする
「夫婦二人で一から作るブランドだから、私たちならではの特徴をだしたい。」
デザインを考え始めた頃、一番たくさん話し合った内容がこのテーマだったと思います。
いろいろとイメージを出しあった結果行きついた答えは
「私たちからかけ離れたイメージは、イメージできない。」ということ。
つまりは、A`kenoの商品は私たち夫婦が作りたいもの、身につけたいものをお作りしています。
A`kenoの商品は「ユニセックス」で

もともと私も、夫も「男性らしい。」「女性らしい。」といったファッションにこだわっておりませんでした。
気に入れば私も男性アイテムを身に着けますし、ジェンダーに拘ることなく、自分が好きな気持ちを優先して購入します。
それは夫も同じです。
そんな二人が作るブランドです。
やはりどちらか一方に拘ることなく、どなたにでもお手に取ってもらえるモノにしたい。
そうして生まれたアイテムたちは、男性にも女性にも、更には年齢の垣根もなく、幅広いお客様にご購入いただけるアイテムとなりました。
ユニセックスであることのメリットを考える
「ユニセックス」や「モノセックス」という言葉は『男女の区別なく、兼用であること。』と定義されています。
つまりはパートナーとシェアできると言う事。
お互いのアイテムを貸し借りすることもできますし、キ―ケースなどのアイテムなら共有して使うことができます。
また、シェアすることを前提とせずとも他にもメリットはあります。
それは「ユニセックス」=「シンプル」なデザインが多いということ。
他のファッションと組み合わせた時の馴染みも良いとされていますので、より使いまわしが効きます。
自分自身を語るツールの一つでもあるのがファッションですので、どこに重きを置くかは人それぞれであるべきですが、やはりシンプルなデザインが飽きず長く愛用できると思うのです。
とはいえ、たまには女性らしいアイテムにも惹かれるんですけどね。
ではデメリットは?
先に記述したようにシンプルなモノが多いユニセックスアイテムですが、この「シンプル」なデザインはデメリットと隣り合わせとも思うのです。
それは「シンプル」=「特徴がない」となる可能性もあるということ。
洗練された「シンプル」と出会えること。そして作り出すことは容易ではないのだと身に染みて実感いたしました。
ユニセックスをデザインする

ユニセックスなデザインと言う事に拘ると、それはそれで難しく考えてしまう事になりますので、A`kenoのアイテムはあくまでも私たちの好きなデザインでお作りしています。
男性、女性に偏ることはないけれども、それは決して「特徴がない。」ということではありません。
シンプルな中でも目を引くデザインを追求し、お手元にある事で心が躍る瞬間が増えてくれることをイメージしてお作りしております。
通りかかった人の、お使いいただいた人の、心に残るものであって欲しい。
では機能性はどうでしょうか。
女性は機能性に魅力を感じ、男性は非効率さに魅力を感じる部分があるというお話を耳にしました。
確かに私自身も、「2way」だとか「ステルス」だとか・・・。そういった複数の機能が備わった商品に釘付けになることがあります。
ちょっとしたお得感を感じる部分と、いざというときに複数の機能がある方がきっといいに決まっていると考えてしまうからです。
でも男性はコインしか入らないコインケースを持ち歩く方をたびたび見かけます。女性の私としては、「どうせならカードくらい入れられた方が・・・。」とか「紙幣も一緒がいいよね。」と考えてしまうので、結局のところ財布になってしまう。
機能性をデザインするにあたって、この部分が私たちの頭を悩ませました。
しかし、とある方から「そもそもどちらかなんて考えることない。購入した方が男性だった。女性だった。それをこちらで決める必要はないですよ。」というお言葉をいただきました。
私たちはこの言葉に目が覚めたように感じます。
カテゴライズする必要はないと思い「ユニセックス」というカテゴリーを選んだにも関わらず、今度は「ユニセックス」という言葉に引っ張られていたのですから。
たかが革小物ですが、されど革小物です。
ブランドが続く限り、ファッションアイテムの一部として、お使いいただける方を身に纏う一部となれるアイテムを模索し続けようと思います。
